インドのアジャンタ、エローラの石窟寺院を見た。中には200年かけて30万トンもの石を削って作ったという寺院も。労力に頭が下がる。インドでは1世代20年ということなので10世代がこの寺院の建設に関わっているということになる。インドではカースト制度があってそのカーストがつける職業や身分が決まっている。同じカーストでないと結婚も出来ない。貴族の子は貴族、乞食の子は乞食となる。この身分制がよく問題になるのだが、ガイドの人はカースト制のいい所はアジャンタ、エローラ遺跡で発揮されているという。つまりこの遺跡を作った職人、石を削る人、壁画を描く人などは代々世襲であり、子供の時から父の仕事を学び、その技術が確実に世代を超えて受け継がれていくという。しかもその技術はどんどん進化していく。アジャンタ、エローラの素晴らしい石窟寺院の建設の背景にはインドのカースト制という身分制度があるのを知るとちょっと複雑である。
アジャンタの石窟寺院
エローラの石窟寺院