輪廻転生について

インド

インドのダラムサラでチベットの人たちの祈る姿を久々にたくさん見た。五体投地と言って体を大地に投げ出すように全身で祈る姿である。

そんなに熱心に何を祈っているのかというと来世によく生まれ変わりますようにだと言う。日本では現世利益といって志望の大学に受かりますようにとか、いい就職先が見つかりますようにとか、子供が授かりますようにとか自分の生きている間に利益があるように祈るのが普通だ。だからちょっと信じられない。根本はヒトは生まれ変わるという輪廻転生を信じている事だ。

しかし見方を変えるとこの思考はSDG’S的な考えを先取りしていると思う。つまり自分が生まれ変わらないと思っていると、子や孫のためと、思う人もいるかもしれないが、どうしても自分勝手になりがちだ。ちょっと環境を汚すようなことをしても自分が死んだら関係ないからとか、年金がもらえなくなるのは下の世代からだから自分は関係ないとかせいぜい40年スパンでしか物事を考えられない。地球に対して無責任になりがちである。しかしこれが自分が生まれ変わると考えたらどうだろう。来世生まれ変わった時に、地球が人間の住めない環境になっていたらどうしようといきなり自分ごとになる。だから輪廻転生の考え方を人類全体がもてばもう少しSDG’sも進むのではないかと思うのである。

寺で五体投地を行うチベットの人たち

 

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